こんにちは。ふぐたくまおです。
一般的に高難易度だと言われる一級建築士の学科試験は、具体的に何点取れれば合格できるかご存じでしょうか。
試験の合格基準である具体的な合格点を知っておくというのは、受験するうえで大きなポイントになります。
また、受験者や合格者の推移を知ることで、試験自体の傾向の変化も把握できます。
今回は、一級建築士学科試験を受験するうえで知っておきたいそれらの情報をお伝えしていきますよ。
目次
高難易度と言われる学科試験の合格点って?


一級建築士の学科試験って何点とったら合格できるのかな?
一級建築士の学科試験はマークシート方式で行われ、全部で5科目の試験に挑むことになります。
各科目ごとに合格基準点が設定され、それらをクリアしなくては一級建築士の学科試験には合格できません。
また、5科目すべての総得点でも合格の基準が設定されていることも忘れてはいけないポイントです。
では、具体的に各科目は何点取ることができれば、一級建築士の学科試験は合格点となるのか見ていきましょう。
実施年度 | 計画 | 環境.設備 | 法規 | 構造 | 施工 | 総得点 |
令和2年 | 11/20点 | 10/20点 | 16/30点 | 16/30点 | 13/25点 | 97/125点 |
令和元年 | 11/20点 | 11/20点 | 16/30点 | 16/30点 | 13/25点 | 91/125点 |
平成30年 | 11/20点 | 11/20点 | 16/30点 | 16/30点 | 13/25点 | 87/125点 |
平成29年 | 11/20点 | 11/20点 | 16/30点 | 16/30点 | 13/25点 | 90/125点 |
平成28年 | 11/20点 | 11/20点 | 16/30点 | 16/30点 | 13/25点 | 92/125点 |
過去5年分の一級建築士の学科試験の合格点は以上のようになっています。
出題数や各科目の合格点は大きく変化がないことが分かるかと思います。
その中で毎年小さな変化があるのが、総得点です。
これは、一級建築士の学科試験において想定していた合格率との乖離を調整するために行われているものになります。
基本的には、各科目は過半の得点、総得点は90点程度がとれていれば合格だと言われているので、学習や模擬試験の際の目安として覚えておきたいですね。
一級建築士学科試験の受験者と合格者の推移


一級建築士の学科試験の合格点は分かったけど、どれくらいの人が合格してるんだろう?
一級建築士の学科試験への受験者と合格率は、以下のグラフのようになっています。

実は、一級建築士の学科試験への受験者数は平成11年をピークに減少傾向にあるというデータがあります。
一級建築士の資格を取るために試験を受けよう、と考えたときにネックになってくるものの1つが受験資格です。
その受験資格に関して、令和2年に大幅な緩和がありました。
これは、建築業界の人手不足の解消を目指した動きだと言われています。
建築士の需要の高まりと反して高齢化が進んでいると言われている建築士業界の環境改善を図ったんですね。
平成13年にも学科試験に関して大きな変更がありました。
試験自体が相対評価試験から絶対評価試験へと合否の判定基準が変わったんです。
そこから、現在の一級建築士の学科試験は絶対評価試験であると想像できます。
絶対評価試験というのは、定められた合格基準を満たせば、原則試験に合格できるという制度です。
「100点満点中80点以上で合格」とあらかじめ規定されていた場合、この合格基準点を満たせば試験に合格できるということです。
試験の難易度によっては、年度によって合格者(合格率)が大幅に変動しやすいのが特徴ですが、学科試験を受験すると考えたときに、何点を取ればいいのか?という目安は設定しやすいですよね。

一級建築士の学科試験の合格基準点は毎年のように補正されているので、あくまで目安程度に考えておきたいところです。
一級建築士学科試験の出題傾向が変化してる!?

一級建築士の学科試験では、「計画」「環境・設備」「法規」「構造」「施工」の5科目を受験します。
学科試験の受験時間は5科目合計で6時間半にもなる長期戦です。
受験資格は大幅に緩和された一級建築士の学科試験ですが、試験内容自体の難易度は上がっているとも言われています。

受験資格は緩和したのに、学科試験の内容が難しくなってるだなんて・・・
一級建築士学科試験の難易度が上がるきっかけの1つとして挙げられるのが、平成17年に発覚した耐震強度偽装事件です。
この事件は連日ニュースで放送されていたので、今でも記憶にある方も居るのではないかと思います。
この事件の発覚により、これまで一級建築士の学科試験で出題されてこなかった形式の問題が増えているんです。
さらに近年になり、また一級建築士学科試験の出題傾向が変化してきているとも言われ、学科試験に合格するための受験勉強の方法も変わってきていると言えます。
近年では、実務に関わる啓蒙的な出題や、社会的に重要性の高い問題を取り上げた出題が増えている傾向にあります。
環境問題に関するような問題が出題されたり、大地震を想定した安全性に関する問題が出題されたりと、一級建築士の学科試験に向けての勉強も変化と工夫が必要です。
一級建築士学科試験を突破するための勉強のポイント


難易度が上がり始めている傾向にある一級建築士の学科試験。受験勉強で押さえておきたいポイントをお話しします!
一級建築士の学科試験は出題傾向も変化してきて、難易度も上がってきていると言えます。
つまり、今までの「過去問をひたすらこなす」という勉強法では、対処できない部分が出てくるということです。
もちろん過去問を解いていくことが無駄になるわけではありません。
しかし、過去問を解いたその先、1歩踏み込んだ勉強が必要になってくるんです。
過去に出題された問題に対して、さらに掘り下げた問題や、視点や論点を少しずらした応用問題が出題されたりするので、それらに対応できるようにしておかなくてはいけません。
受験勉強の段階で、可能な限り過去問を掘り下げて学習していきましょう。
問題個々の論点を正しく理解し、何が問われているのかをしっかりと読み解けなくてはいけません。
そしてその問題に対しての周辺知識までさらに掘り下げることができると、鬼に金棒と言えるのではないでしょうか。

学習の質が問われる試験内容だよ。

受験勉強にそこまで時間は割けないし、頑張れるかなあ・・・?
そもそもが高難易度である一級建築士の学科試験ですが、さらに難易度が上がっているとなると受験に対して不安が出てきてしまいますよね。
不安を抱えたままでは学習に対してのモチベーションも上がりにくいですし、そもそも受験自体を諦めてしまおうなんて考えに流されてしまいそうです。
学習の質が問われる試験となっている一級建築士学科試験、効果的に学習の質を上げるためには、分析が大切になってきます。
ただひたすら時間をかけて勉強をするよりも、まずは学科試験の傾向や出題の方向性をちゃんと把握して、非効率的だと思われる学習に関して取捨選択をする必要があります。
仕事と両立して一級建築士の学科試験勉強をしていこうと考えている方にとって、いかに時間を有効活用するかということはとても重要なことですよね。
ぼくも日々仕事をこなしながら受験勉強へ向かっていたので、その辛さは身に染みてよく分かっています。
1分1秒も貴重な時間を無駄にしたくない!と考えるのも無理はないですよね。
時間を無駄にしないための効率的な勉強法を確立するためにはまず過去問を解いてみましょう。
過去問を解いていくことで、出題傾向はある程度の予測ができます。
しかし、大切なのはここからです。
一級建築士の学科試験をより一層難しいものにしている、近年の社会的に重要性の高い問題に関してという部分はそれだけでは補えません。
日ごろからしっかりとニュースを見て、内容を把握しているということが大切になってきます。
建築に関するニュースだけでなく、幅広く一般常識的なものも含めて頭に入れておく必要があると言えますね。
まとめ
- 毎年の一級建築士学科試験の合格基準点に大きな変化はない
- 一級建築士の学科試験は絶対評価試験制を採用している
- 一級建築士学科試験の試験内容は難しくなっている傾向にある
- 一級建築士学科試験に合格するためには質の高い学習が必要!
一級建築士学科試験に合格するために各科目や総合の合格点を把握しておくというのは、分かりやすいモチベーションアップの方法だと思います。
模擬試験など行った際にも、自身の実力を測る良い目安になりますよね。
ただ、一級建築士学科試験の出題傾向は高難易度化していると言えるので、ただひたすらに時間を消費するような勉強法では合格が難しくなってきているというのも事実です。
いかに質の高い学習が積み重ねていけるか?という部分が重要になってくる一級建築士学科試験、集中すると視野が狭くなりがちですが、普段からニュースなどを見聞きして知識を入れておくことも大切です。
この記事が一級建築士の学科試験突破のためのお役に立てば嬉しいです。
読んでいただいてありがとうございました。
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こんにちは。ふぐたくまおです。
「何だ?この フグの帽子を被った怪しいクマ は?」という疑問にお答えします。
ぼくは、関東生まれ関東育ちの元公務員です。
平成26年(2014年)に一級建築士に合格するも、その合格までに費やした費用は、約250万円!!
自分が合格してみてわかったこと、それは、「製図を独学で勉強するというのはほぼ不可能」ということ。
- できるだけ、安価で製図の勉強ができる環境を提供したい
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そんな思いから、作図、エスキスの添削に特化した、オンラインサロンの運営を始める。
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ぼくが、なぜ資格の取得までに250万円を費やしたか、こちらで詳しく紹介してるので、よかったら見てやってくださいね。
プロフィール:新卒で建築会社に入社するも、周りに流され明確な意思がないまま、資格学校に入学。その後授業料だけ払い、勉強もせず学校も行かず無駄な日々を過ごす。一級建築士の取得までに掛かった総額は実に250万円以上!
合格してわかったことは、製図を独学で勉強するというのはほぼ不可能ということ。でも、学校は学費が掛かる。もっと安価で製図を教えてくれる人がいれば、自分のように時間とお金を掛けずとも一級建築士は取れるはず・・・
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