こんにちは、ふぐたくまおです。
一級建築士学科試験において、計画の勉強方法はとにかく暗記、計画に勉強時間はかけないといったことを耳にすると思います。
設備、構造、施工などは原理原則のもとに解答を導きだす出題がございますが、計画は理屈抜きで完全に暗記していないと解答できない問題が多数存在します。
理由付けして暗記ができないため、計画の点数が伸び悩み、苦手意識をいだいてはいませんか。
また、令和3年の計画は過去最高レベルの難易度となりました。新傾向問題の出題が増える中で、本当に暗記で対応できるのか疑問に感じる方も多いと思います。
そこで今回は、計画が暗記で対応できるといわれる理由と、具体的な暗記方法についてご説明します。
目次
一級建築士学科試験 計画は暗記で対応可能か

結論から申し上げますと、一級建築士学科試験の計画は暗記で対応可能です。
ただし、計画は高得点を狙う科目ではなく、過去問からの出題を完全に覚えることで足切りを回避する科目だと認識しましょう。
計画が暗記で対応可能といわれる理由を説明いたします。
総合資格学院及び建築技術普及センターのデータを参考に、 過去2年の「正答肢が初出題の問題数」と「足切り点」をまとめました。
年度 | 初出題数 | 足切点 |
令和2年度 | 8問/20問 | 11点 |
令和3年度 | 14問/20問 | 10点 |
令和2年の計画は例年通りの難易度といわれており、正答肢が初出題のものは8問でした。
例年であれば、過去問をしっかりと覚えることで12問は確実に得点し、足切りを回避することができるということです。
では、過去最高難易度といわれる令和3年の結果はどうでしょうか。正答肢が初出題のものは14問となっていました。

初出題が14問って、過去問を暗記しても足切りで不合格じゃんか~!

初出題がでたとしても、過去問から正答肢を絞り込むことはできるんだよ。
4選択肢のうち3選択肢が過去問からの出題であれば、消去法で初出題の選択肢が正解だとわかるからね!
過去問からのヒントがなく、初出題が正解だと絞り込めないような問題ばかりでは、一級建築士は誰も受からない試験となってしまいます。
計画では、抑えるべき点をしっかり暗記して試験に臨めば、足切り不合格を回避できます。

なるほどね!過去問の暗記で足切に合わないことはわかったよ!
とはいっても計画で高得点を狙いたいな~

高得点は、法規と構造で狙うことをおすすめするよ。
時間をかけて勉強しても、まったく見たことのない問題がでるのが計画だからね。
計画で高得点を狙うために、新傾向の対策に時間をかけた結果、予想していた分野が1問も出ないといった状況になりえます。
計画は、暗記すべきポイントを覚え、過去問を完全に解けるようにすることで足切りを回避することが重要です。
総合得点の底上げは、法規と構造でカバーしてください。法規と構造は、問題が解けるようになるまで時間がかかる科目ですが、覚えてしまえば確実に高得点が狙えます。
法規と構造に関しての記事はこちらをご覧ください。
一級建築士学科試験 計画の出題分野
計画の出題分野を以下にまとめました。
各分野ごとの紐付けはないため、基本的にどの分野からでも勉強を始められます。
- 建築士の職責、建築設計の手法
- 居住施設
- 学校教育施設
- 社会教育施設
- 医療施設
- 高齢者施設
- 商業施設
- 細部計画
- 建築積算
- 都市計画
- 建築生産マネジメント
- 建築史(日本史、西洋史、古典、現代、都市関連作品)
細部計画と各施設分野の寸法関係であれば、人体工学に基づいた理屈から数値の暗記が行いやすいかと思います。
それ以外の、専門用語や数値関係は理屈抜きでの暗記が必要なため、苦手意識をもってしまう方も少なくありません。
特に建築史の分野では、建物名称や時代、建物の特徴などを暗記しなければ全く解けません。

建築史の分野って出題範囲が広すぎて覚えられないんだよね~
正直捨てようかと思ってるよ

ちょっとまって~!!
計画はただでさえ問題数が少ないんから、建築史を丸ごと捨ててしまったら足切りになっちゃうよ!
過去問で出題された建物実例は確実に暗記しようね
一級建築士学科試験 計画の暗記方法

ここからは計画の具体的な暗記方法を4つご紹介します。
建築史の暗記方法
建築史は計画の中で最も苦手とされる方が多い分野です。出題範囲が非常に広く、理屈抜きでの暗記が求められるからですね。
しかし建築史の分野に勉強時間を多く割くことはおすすめしていません。
そこで過去門で出題された問題は確実に暗記するというマインドで、勉強を行うようにしましょう。
まず、独学で学習を行っているであれば、過去問等での文面だけで建築史を暗記することは非常に困難です。ぼくも文面だけでは建物のイメージなどは全く覚えられません(笑)
過去問で出題された建物の「名称」と「時代」をセットにして、ネットで画像検索してください。例えば「ミラノ大聖堂」「ゴシック」といった感じです。
ミラノ大聖堂の画像と、ゴシック様式の特徴的なフライングバットレスやステンドグラスの画像が出てきます。こちらを保存して、隙間時間で見るようにしましょう。

文面だけでなく、画像と紐付けて勉強することで暗記がしやすくなりますよ
次に大手資格学校に通っている方であれば、「建築実例集」のような写真と過去問の出題がまとまった資料が配布されているかと思います。
建物単体で暗記しようとしてもぼくは中々覚えられませんでした。
この実例集で学習するときは、時代ごと、様式ごとを意識して勉強するのがおすすめです。
例えば、「神社様式」の建物をまとまめて暗記する日と「寺様式」の建物を暗記する日を決めるといった勉強法になります。
ほかにも「ギリシャ時代」「ロマネスク時代」と時代の流れに紐付けるのもおすすめです。
過去問の周回で暗記する
計画以外の科目でも同様ですが、過去問の周回で暗記をすることが重要です。
最低でも過去10年分の過去問を3周はするべきだとぼくは思います。
間違えた問題には、マークして解けるようになるまで繰り返し解くことで確実に暗記しましょう。
計画は本試験で、新傾向問題が対処し辛い科目です。過去問から出題されるボーナス問題が解けなければ、他の受験者に差をつけられるどころか、あっというまに足切りされてしまいますからね。
計画の場合、過去問で捨てる問題はないと意識して、確実に解けるようになるまで周回することをおすすめします。
細部計画の暗記方法
細部計画は人体工学にもとづくため、他の分野と比較して暗記がしやすいです。
それでもイメージができないという方におすすめするのは、自宅の壁面にマスキングテープを張る方法です。
パーテーションの高さ、手すりの高さといった数値関係は、その高さのマスキングテープを自宅に設置すると視覚的に暗記できるのでおすすめです。手すりであれば、「手すり110㎝」と書いて壁に貼り付けるといった形です。

ぼくは細部計画でも覚えられない数値が多いんだよね・・・
この方法だと家の中がマスキングテープだらけになっちゃうよ~!

合格するためだからね。合格までの半年間だけだと思って我慢しよう!
ぼくは日常的に見ることで暗記できるようになったよ!
スマホアプリで隙間時間に暗記する
計画の問題は、いつでもすぐに始められます。
法規のように法令集を使用したり、構造のように計算式や表を紙に書き出す必要はありません。
とはいっても電車の移動中や、職場の昼休憩中に過去問集を開いて勉強するのは気が引ける。そんな方におすすめしたいのがスマホアプリを使った勉強方法です。
こちらのアプリでは過去10年分の問題集を解くことができます。
「1級建築士」受験対策」をApp Storeで (apple.com)
いつでもすぐに始められる計画だからこそスマホアプリを使用して、隙間時間を有効活用してみてはいかがでしょうか。
まとめ
今回の記事内容をまとめますと以下の通りです。
- 計画は暗記で対応可能。足切りを回避する。
- 建築士は捨てない。過去問で出題された建物を暗記すること。
- 建築史は画像とセットで勉強すると暗記しやすい。
- 建築史は「時代」と「様式」に紐付けて暗記する。
- 過去問を周回して暗記する。
- 細部計画は、壁面にマスキングテープを張って暗記する。
- スマホアプリで勉強して隙間時間を有効活用。
一級建築士学科試験の計画は、理屈抜きでの暗記が必要なため、苦手意識をもってしまう方もいると思います。
少し聞いていただきたいのですが、総合点は合格点に達していても、計画で足切り不合格になっている方は少なくありません。ぼくの周りでも何名かお見かけしました。
計画だけが足切りで不合格になってしまう後悔は計り知れません。
今回の記事で説明してきた通り、計画の過去問で捨てる問題はありません。ポイントをしっかりと暗記して過去問を解けるようにして足切りを回避する必要があります。
あきらめずにコツコツと勉強をすすめていきましょう。
今回ご紹介した暗記方法などが、少しでもお役立ていいただけましたら幸いです。
最後までご覧いただきありがとうございました。
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こんにちは。ふぐたくまおです。
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プロフィール:新卒で建築会社に入社するも、周りに流され明確な意思がないまま、資格学校に入学。その後授業料だけ払い、勉強もせず学校も行かず無駄な日々を過ごす。一級建築士の取得までに掛かった総額は実に250万円以上!
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