こんにちは。ふぐたくまおです。
一級建築士試験では、毎年、構造の計算問題が6・7問出題されます。構造分野全体の配点が30点ですので、そのうちの6・7点は大きいと言えます。
今回は、一見とっつき難くて点が取れないと思われるこの分野を、ぼくがどうやって攻略したかをお話ししていきたいと思います。

ちなみにぼくは、本試験で6問中5問正解できました!
肝は、「手を動かす」です。
目次
計算問題は得点源になる

構造の計算問題は、特に初学者の方にとっては、とっつき難い印象があるかもしれません。しかし、実は一度解き方を分かってしまえば、誰でも確実に得点できるドル箱分野なんです。

ときどき、計算問題は「捨てる」なんて言う人がるけど、捨てるのは、もったいないと思うよ!

そうは言っても、問題を見ると身体が拒否反応を示すんだ…
一級建築士試験に出てくる構造の計算問題には、頻出問題というのがあります。しかも、それにはいくつかパターンがあるんです。
まずは、それらの解法を頭に入れてしまうのが良いと思います。
具体的には、解説を読んで(または後述のサイト等の解説動画を観て)、「このパターンの問題は、こういう流れで解く」というのを、問題を見て分かるレベルにまで持っていくんです。
あとは、そのパターンで使う公式を頭の中の引出しから引っ張り出して、当てはめる感じで過去問を解いていきます。
この分野は、練習すれば誰でもできるようになります。捨てないで、あきらめないで勉強しましょう。

ふむふむ。こうやってステップを分けてもらえると、やれそうな気がしてくるな。
ところで、そのパターンて、いくつ覚えればいいの?

それは、次で詳しく話すよ!
問題のパターンを覚える

計算問題の頻出問題は、以下の通りです。イメージとして、過去に出た問題も掲載します。
- トラス部材の軸方向力
- 部材の変形
- 不静定構造物
- 座屈
- 全塑性モーメント

いや「以下の通りです。」って言われても・・・だめだ、頭痛い

基本的には、それぞれ公式があって、それを覚えて、問題ごとに当てはめて考える。これができれば、解ける問題が多いから、頑張って!!
トラス構造の軸方向力

部材の軸方向力を求める問題がメインです。力のつり合いの考え方を利用します。「力のつり合い」は高校の物理でも出てきましたね。
一見複雑な形のトラス構造が出てきても、びっくりする必要はありません。引張力、圧縮力の判断が確実にできれば、決して難しい問題ではありませんよ。

軸力というのは、部材の長さ方向に掛かる力のことで、トラス構造は三角形に部材をつなげた構造のことだよ!

三角形の構造か・・・橋でよく見かけるね!
部材の変形

たわみ、たわみ角を求める問題ですが、公式がありますので、覚えて正しく使うことができれば、得点できる問題です。これが出題されたら、絶対に取っておきたいところですね。
公式はテキストを睨みながら暗記よりも、問題演習を行いながら、手を動かしながら覚えるほうが、学習効果は高いです。

たわみっていうのは、部材に力が加わって変形することだよ!
不静定構造物

覚えなければならない公式もありますし、不静定構造物の応力を求めるにあたっては、力のつり合いだけじゃなく、部材の変形も考慮しなければなりません。
まず、変形をイメージして曲げモーメント図を頭の中で連動させるイメージです。

不静定構造物とは、力のつり合いだけじゃ判断できない構造物のことを言うんだ!

聞きなれない単語だね・・・
座屈

これも覚える公式があります。出題パターンは、計算問題と文章問題の両方あります。どちらが出るかはその年次第です。
計算問題の大半は、弾性座屈荷重の大小関係を求める問題です。文章問題では、柱を図に描いて解答することをおすすめします。

座屈は、構造物に力を加えて、あるポイントで急激に形が変わっちゃう現象のことだよ!

バキッといっちゃうところだね!
全塑性モーメント

出題頻度が非常に高いです。全塑性とは、ある部材が力を受けて変形していたとして、その力を除いても、変形がもとに戻らないままになってしまった状態の事です。そのときの部材モーメントを「全塑性モーメント」と言います。

ちなみにモーメントとは、物を回転させる力のことですね。
もちろん、ここでご紹介したパターン以外の問題も、そりゃあときたま出題されます。ですが、闇雲に手を付けるのではなく、まずは上記の頻出問題を完全に攻略することから始めた方が、断然効率がいいです。

その上で、ときたま出るパターンの問題にも手を付けていくというやり方を、ぼくはおすすめします。

図形をみるとビビっちゃうけど、とにかくやってみるのが大事だね!
公式は解きながら身体で覚える

解法のパターンを覚えたら、次は、公式を使う練習に取り掛かります。これは、どの計算問題でも同じです。
公式は、使えなければ覚えていても意味がありません。ひたすら過去問を解いて、手を動かして、使う練習をしましょう。
ただ、ひたすら解くといっても、一旦のゴールがないと、やる前から気持ちが萎えてしまいませんか?

ここで一つ、ぼくが過去問に当たる際にやっていた方法をお伝えします。
ぼくは、ちょっと頑張れば辿り着けるゴールを決めて、練習するようにしていました。
具体的には、5問を1ユニットと考えて、それが終わったら一旦止め、別の暗記科目をやったり、もう1ユニットやったりして、とにかくメリハリをつけて単調な練習を乗り切るようにしていました。

例えば、「パターン①を2時間やる」とかでも、いいかもしれませんね。
勉強の際のおすすめサイト

最後に、構造科目の理解に役立つサイトをいくつかご紹介したいと思います。
こちらのサイトは、「モーメント」の前の段階の、基礎中の基礎から解説してくれています。また、アニメーション形式での解説もあって、わかりやすいです。
初学者だけでなく、ある程度勉強が進んでいる方で、この分野に苦手意識があるという方にとっても、理解を深めるのにきっと役立つと思います。
※2016年6月で更新が止まっています。その点だけ、ご注意ください。
こちらのサイトは、主に動画で解説してくれています。
今のところ、過去問は平成22年から令和2年までの分がupされています。他にも、公式を忘れたときのための導き方の解説動画など、勉強に励んでいる方にとって興味をそそるものが多数あっておすすめです。
こちらで、自分が「今」知りたいと思っている解説を、自ら「取りに行く」のも良いかと思います。
また、複数の方が、同じことを違う視点から解説していたりするので、そういう観方をして理解を深めるのも一つかもしれません。
この分野は、解説文章だけでは分かりにくいところがあるのは確かです。ですので、話しながら解説してくれる動画はいいですね。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回は、以下の4つのことをお伝えしました。
- 計算問題は得点源になる
- 解き方のパターンを覚えよう
- 公式は解きながら「手を動かして」身体で覚えよう
- 理解に役立つサイトを活用しよう
計算問題って、スポーツみたいなもんだと思います。パターンを覚えて解法をイメージしたら、あとは勝手に身体が動くようになるために、ひたすら反復練習するんです。

ぼくは、そんな風に考えて、過去問を解くことに重点を置いていました。
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